おすすめ度 :
こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。
今回は中華イヤホンメーカーのNICEHCKより個性的なデザインの『M5』を紹介します。
あまりにも個性的なデザインで初めて見たときから絶対買おうと決めていたモデルです。また、付属のバルブによって音も調整可能とガジェット好きの筆者にはロマンあふれるギミックも搭載されております。
NICEHCKとは2015年に創立された中華イヤホンメーカーです。個性的なイヤホンはもちろんのこと、リケーブル用のアップグレードケーブルの販売にも力を入れています。個人的にはコスパに優れているイメージ。KZに匹敵する中華イヤホンメーカーです。
M5のスペック
SPEC | M5 |
---|---|
形状 | カナル型 |
ドライバ | ハイブリッド型 |
ドライバ構成 | ダイナミック ×4 BA ×1 |
周波数特性 | 20 - 25,000Hz |
入力感度 | 106dB/mW |
インピーダンス | 16Ω |
リケーブル対応 | 〇 |
イヤホン端子 | 2pin |
プラグ形状 | 3.5mm ステレオミニプラグ |
カラーバリエーション | パープル、グリーン |
ダイナミックドライバ1基とBAドライバ4基の計5基のドライバを搭載したハイブリッドモデルです。ダイナミックドライバは10mmサイズでやや大きいですね。
そしてこのイヤホンの最大の特徴は音圧調整用のチューニングバルブ機構を搭載していること。「グレー」(バランス)、「レッド」(高域)、「ブルー」(低域)のバルブを交換することによって自分好みの音にカスタマイズ可能です。
M5のパッケージ&付属品
パッケージ
パッケージを確認していきましょう。
年々豪華やオシャレになっていっている中華イヤホン業界のパッケージですが、『M5』はイヤホン本体の写真と昔ながらでなつかしさを覚えるようなデザインになっています。
外箱を外すと黒い内箱が。これはかっこいいですね。
中にはイヤホンとケースが格納されています。
付属品
付属品
- イヤーピース 2種3サイズ
- チューニングバルブ (赤、青、灰)
- バルブ用ドライバー
- イヤホンケース
- 保証書
『M5』には専用のチューニングバルブが3種が付属しています。「グレー」がバランス、「レッド」が高域、「ブルー」が低域用になっています。もちろん交換用ドライバーも付属。バルブのネジ山とほぼピッタリの為、傷をつけないように注意が必要です。(筆者はソッコーで傷つけました…)
結構いい感じのケースも付属しています。丈夫なつくりになっていますので、使いやすそうです。
M5の本体レビュー
本体
続いて本体のレビューに入ります。
フロントビューはコチラ。グリーンのレジンとアルミ合金製のゴールドのフェイスプレートが個性的です。
アンブラハンズにこんなかんじのいなかったか?
後ろから見るとこのような感じ。
グリーンのレジンが非常に美しいです。真ん中あたりに大きなDDが透けて見えますね。
コネクタは標準的な2pin製。お好きなケーブルがつけられます。ノズルは金属製。丈夫そうで良いですね。
上面から見るとDDから管のようなものが伸びているのがわかります。これがチューニングバルブの装着部とつながっており、バルブのベント穴によって音が変わるようです。
ケーブルは8芯高純度銀メッキ銅線を採用。なかなか上等なものが使われていますね。
コネクタはもちろん2pinです。
装着感
装着感はとても良いです。イヤホン上面にややフックのように飛び出ている部分があり、それがちょうどよく耳にフィットして固定してくれます。イヤホン自体も軽量な方なので、装着していて疲れるといったこともありません。
ケーブルも柔らかく、耳にかけていても違和感は少ないです。
総じて、装着感は良いでしょう。
M5の音質レビュー
続いて音質レビューに入りましょう。
DAPはAK380 Copper直刺しとなります。
なお、以下の評価はチューニングバルブ灰色での感想になります。
高域 :
高域はかなりキラキラとしたド派手な傾向にあります。刺さるギリギリのラインを攻めているので、聴き疲れする方もいるかもしれません。立ち上がりはとてもシャープで音の抜けもバツグンにいいので、一聴した感想はクール・ドライなイメージです。
一方、クールすぎるのも難点なところ… 音の余韻感はあまり感じられずやや無機質な印象でした。あわせて気になったところでは、高域のみ音の厚みが異様に薄く感じられたとこです。ハイハットの音などに如実に表れているのですが、音の主張が激しい割にはペラく、クール系な傾向とも合わさって少しチープな感じがします。
福丸小糸ちゃんの声は刺さります。
中域 :
中域も音抜けが良く、豊かでとても綺麗に鳴らしてくれています。高域とは異なり音の厚みもしっかり出ているので、印象はとても良いです。
ボーカルは結構前の方に、ピアノなどの楽器隊はやや後ろに位置しています。細かく鳴らしてくれているので聴きとはしやすいです。
ややボーカルの音像がぼやけている感じがするのですが、ドライバ数が多いためですかね?
低域 :
低域は濃厚で厚みがあるややウォームよりな質感になっています。各帯域の中では一番パワーが出ている部分ですね。ダイナミックドライバから音が出ているなと実感できるポイントです。中高域がスッキリめなサウンドなので、重厚感のある低域がいいアクセントになっています。また、中域と被って音をつぶすようなこともないので、とても良くチューニングされていると感じますね。
音場 :
音場は広めです。横に広く、音の分離もよいので美しく聞かせてくれます。
総評 :
『NICEHCK M5』は煌びやかな高域に厚みのある低域とまさにハイブリッド型といったサウンド。4BA & 1DDという構成ながら音のつながりがとても良く、各ドライバの特徴を生かしているサウンドでした。一方気になるところとしては、高域がドライすぎてカサカサな音になってしまっている点とボーカルの音像がぼやけてしまっている点ですね。特に前者はファーストインプレッションの時から、その部分ばかり気になってしまったので、致命的だと感じました。
各チューニングバルブの音は灰色のノーマルをベースに足し算だと思ってください。レッドのバルブでは高域が、ブルーのバルブでは中低域が協調されます。それぞれ他の帯域が減衰している感覚もないので、純粋に高域が好きな人はレッド、低域が好きな人はブルーといった感じで大丈夫だと思います。結構音は変わるので楽しいですよ。
Good
- 煌びやかな高域と厚みのある低域
- 全体的な音のつながりの良さ
- チューニングバルブで自分好みの音にカスタマイズ可能
Bad
- ドライすぎる高域
- ボーカルの声がぼやけている
M5のまとめ
このような人におすすめ
- ドンシャリサウンドが好きな方
- 気分によって音を変えてみたい方
今回はNICEHCKより『M5』をレビューしました。
なんといってもこの個性的なデザイン。筆者は大好きです!!!! バルブによって音もカスタマイズ可能なのも楽しくてとても良かったです。
一方、音質面ですが私の好みには合いませんでした。音のつながりや低域の質感など素晴らしいところはたくさんあるのですが、ドライでカサカサすぎる高域が苦手でして… 高域の相性があえばいいイヤホンだと思うので、ぜひ試聴してみてください。