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こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。
今回は、モニターイヤホンの老舗 Westoneから5ドライバー構成の『Pro X50』をレビューします。
Westone Audioは1950年代に創業された、超老舗ブランド。プロユースの製品をメインに取り扱っているオーディオメーカーです。
今回レビューする『Pro X50』は先日紹介した『Pro X30』と同じく『Pro Xシリーズ』のモデルです。『Pro X50』はこのシリーズの中でのハイエンドモデル。どのようなサウンドに仕上がっているのか確認していきましょう。
Pro X50のスペック
SPEC | Pro X50 |
---|---|
形状 | カナル型 |
ドライバ | バランスド・アーマチュア型 |
ドライバ構成 | High ×2 Mid ×2 Low ×1 |
周波数特性 | 20 - 20,000Hz |
入力感度 | 115dB/1mW |
インピーダンス | 45Ω |
リケーブル対応 | 〇 |
イヤホン端子 | T2 |
プラグ形状 | 3.5mm ステレオミニプラグ |
スペックはこのような感じ。『Pro X30』に高域と中域にそれぞれ1基ずつドライバを追加した5ドライバーモデル。
ドライバー数は増えていますがインピーダンスはコチラの方が小さいのが面白いところですね。
コネクタはWestone『Pro Xシリーズ』共通のT2コネクタというのも他のイヤホンではあまり見られない特徴です。
Pro X50のパッケージ&付属品
パッケージ
パッケージはコチラ。とってもシンプル!
中にはイヤホンとケースが格納されています。
付属品
付属品
- STAR™シリコンイヤーチップ (5サイズ)
- TRUE-FIT™フォームイヤーチップ (5サイズ)
- Mini-Monitor Vault II イヤホンケース
- クロスバッグ
- クリーニングツール
付属品はこのようになっています。
他にはWestone社おなじみのMini-Monitor Vault II イヤホンケースが付属のしています。耐衝撃性の高いポリマー素材でできているのでとっても頑丈です。
Pro X50の本体レビュー
本体
本体をチェックしていきましょう。
クリアでハイパーシンプル。Pro Xシリーズはシェル内のインナーパーツの色でオシャレ感を出していますが『Pro X50』は黒色。シックです。
裏側はこのような感じ。LRが大きく刻印されています。
ステムは細目のタイプ。中に見えるシルバーのパーツがフィルターですね。
コネクタは「Estron」社のT2コネクタ。Pro Xシリーズからこのコネクタになりましたが、挿抜性が非常に良く取り扱いしやすくていいですね。
ケーブルにはEstron社のハイエンドケーブルが付属しています。アラミド繊維という素材でできておりとても細いのですが耐久性はバツグン。電気抵抗も少なくタッチノイズも少ない優秀なケーブルです。
T2コネクタはこのような形。挿抜性はほんとにいいです。余計な力を入れずとも簡単に抜けます。赤色がRで黒色がLですね。
全て装着するとこのような形。THEシンプル。
装着感
装着感はバツグンにいいです。本体がコンパクトなので耳にすっぽりと収まります。
T2コネクタケーブルも装着感の良さに一役かっていますね。とても細いので耳にかけても全く気になりません。
ただしステムが非常に細いので遮音性はイマイチ。コンプライなどのウレタンイヤピを使用しない限り、結構外の音が聞こえてきます。
Pro X50の音質レビュー
続いて音質レビューに入りましょう。
DAPはAK380 Copper直刺しとなります。
高域 :
高域はおとなしめなサウンド。個人的に高域が苦手だと感じていた『Pro X30』とくべて質感はとてもクオリティアップしていると感じました。あちらは少しザラザラした音でしたが、『Pro X50』はしっかりとなめらかなキレイな高域を鳴らしてくれています。また、量感も過多ではなく、刺さるような感覚は一切ありません。聴き疲れしなくちょうどいいですね。
中域 :
このイヤホンの一番のいい部分が中域の質感だと思います。ボーカル帯域は非常に立体感があり重厚なサウンド。解像度、音の再現度が非常に高く、ボーカルを聴きこみたいときはこのイヤホンとおすすめできるほど。 また、ギターやドラムなどの楽器隊もとてもよく分離されていてとても聴きとりやすいです。
低域 :
立ち上がりが良くとてもシャープですが、他の帯域に負けていないとても存在感のある低域です。というか、だいぶ前に出て鳴っていますね。しかしながら、量感があるわけではないのでドスドス鳴りすぎていて嫌になるといったことは全くなく、とても不思議な感覚になります。めちゃめちゃ面白いサウンドです。
音場 :
音場はやや広め。解像度がめちゃめちゃいいので全く窮屈に感じないです。一方定位感はやや特殊な印象、ベースやバスの音がやや前に出すぎていて面白いサウンドです。ちなみに筆者はとても好きです。
総評 :
中域メインの鳴っているイヤホンです。ボーカルの立体感がとても秀逸。また、各帯域の解像感・分離感が非常に優秀で音の細部まで聴きこむことが出来ます。情報量がとても多いのですが、高域は刺さりすぎておらず、低域も嫌に誇張されていないので使用していて全く聴き疲れしないこともこのイヤホンのいいところでした。
Good
- 中域メインの音 特にボーカルの立体感は秀逸
- 嫌味にならないちょうどいい高域・低域
Bad
- 音の定位にクセがあるので人を選ぶ (低域が前に出る)
Pro X50にオススメのアニソン
この項目では、筆者がこのイヤホンに合うと感じたアニソンを紹介します。
Pro X50のまとめ
このような人におすすめ
- ボーカルをメインに聴きたい方
- 各楽器を高い分離感で細部まで聴きこみたい方
- 特に低域が好きな方
今回はWestone Audioより『Pro X50』をレビューしました。
前回レビューした同社の3BAモデル『Pro X30』はモニター要素というのが前に出すぎてており個人的にはあまり好きではなかったのですがこの『Pro X50』はリスニング用途にも使用できるとても楽しいイヤホンだと感じました。
中域メインでありながら各帯域のバランス感が非常に秀逸で全く聴き疲れしないことがとても良かったです。また、立体的なボーカル、量はないが前に出ており主張的な低域など個性的なサウンドで個人的には大好きでした。
ただなぁ、ステムが細すぎて怖いんよなぁ… すぐ折ってしまいそうで…
以上、Westone Audioより『Pro X50』のレビューでした。