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こんにちは。なんこうです。
今回はCampfire Audioよりダイナミックドライバー1発の「VEGA 2020」をレビューします。
「VEGA 2020」は2016年に発売した「VEGA」の後継機モデルです。初代VEGAは筐体にリキッドメタルという物質を使用していましたが、こちらの2020はセラミックという材質に代わっています。どちらもイヤホンにはあまり見られない材料でCampfire Audioのユニークなところが現れていると思います。
個人的に「初代VEGA」には思い入れが強く、特にシャープでキレのいい低域に惚れ込んで今現在でも愛用しています。その「VEGA」の名を冠するこのモデルがどう進化したのかチェックしていきましょう。
VEGA 2020のスペック
SPEC | VEGA 2020 |
---|---|
形状 | カナル型 |
ドライバ | ダイナミック型 |
ドライバ構成 | ADLC加工 10mm ダイナミック型ドライバー ×1 |
周波数特性 | 5 - 20,000Hz |
入力感度 | 94dB |
インピーダンス | 36Ω |
リケーブル対応 | 〇 |
イヤホン端子 | MMCX |
プラグ形状 | 3.5mm ステレオミニプラグ |
初代VEGAと同じくADLC(アモルファスダイヤモンドライクカーボン)加工を施したダイナミックドライバー1発というシンプルな構成です。初代と比べて振動版のサイズが大きくなっているところも注目ポイントですね。
VEGA 2020のパッケージ&付属品
パッケージ
Campfire Audioではおなじみのパッケージですね。
同時期に発売した「DORADO 2020」のパッケージと色合いが逆になっていてオシャレです。
中箱のデザインも共通のもの。銀の箔押しが雪みたいでかわいいです。
箱の中にはパーチが。個人的にこういうグリーンが大好きなのでテンション上がりました。
付属品
付属品
- Smoky Litz Cable
- Seafoam Green Upcycled Marine Plastic Zipper Case
- Mesh IEM Bag
- イヤーチップ (シリコン、フォーム、E-Type)
- クリーニングツール
- 保証書 (1年間)
Campfire Audio ではおなじみのジッパーケースとIEMポーチです。
このジッパーケースはイヤホンのLRを個別に収納できるように部屋が分けられていて便利です。
ふわふわの内張はホワイトです。
VEGA 2020の本体レビュー
本体
イヤホン本体をチェックしていきます。
純白の筐体で非常に美しいです。
素材は超高密度セラミック。セラミック粉末を金型に充填し焼結、その後に研磨しているとのことで手間暇かけて作られています。
ノズルはステンレススティール仕様。同期で同デザインの「DORADO 2020」は真鍮でしたが細かいところで差異があります。
MMCXコネクタなのでリケーブル可能です。変なでっぱりなどないのでどのようなMMCXケーブルでも取り付けられそうです。
ちなみにこのコネクタ、ベリリウム銅加工というものを施しているそうで、一般のMMCXよりも強度が上がっているとのこと。
初代VEGAと比較してみました。
同一デザインですが、「VEGA 2020」の方が筐体が大きくなっていますね。ノズルもプラからステンレススティールに変更されていたり、ベント穴の位置が異なったりと細かいところが変化しています。
付属ケーブルはCampfire Audioおなじみの「Smoky Litz Cable (MMCX-3.5 mm)」です。
個人的には「VEGA 2020」には筐体色に合わせて「Litz Wire Earphone Cable」にしてほしかったですね。
すべて取り付けるとこのような感じ。
装着感
装着感はとてもいいです。
筐体が小型なためか耳へのおさまりが非常にいいです。少し本体重量がありますが小型なので気にならないですね。
また、ステムが長めなので耳の奥でしっかりホールドくれるため安定感もあります。
VEGA 2020の音質レビュー
それでは、音質のレビューに入ります。
DAPはAK380 Copperです。
高域 :
とてもナチュラルなサウンドを鳴らします。「DORADO 2020」や「初代VEGA」では、高域は硬質なサウンドでアタック感が強めやや聴き疲れするサウンドでした。一方この「VEGA 2020」ではその硬さがとれており、若干マイルドな表現になっています。個人的には刺激的な高域が苦手なので「VEGA 2020」はちょうどいいと感じました。
中域 :
中域は、主張の激しい低域に埋もれていないところが評価ポイントです。ダイナミックドライバで全体域を鳴らしているためか、不自然な音の被りがなく聴きとりやすいです。サウンドの特徴はナチュラル目。ボーカル帯の質感が非常によく、ブレスや音の余韻を心地よく鳴らしてくれています。
低域 :
かなりド迫力なサウンドです。極太で力強く音源全体の土台を構築してくれています。「初代VEGA」と同じくやや過剰といったほどの量感で好みは分かれそうですが筆者は好きです。気になる点としては初代と比べシャープ感が薄まり、若干緩めのサウンドになっているところでしょうか。
音場 :
狭めの印象です。ボーカルはいいとして、楽器も結構近くで鳴っており、全体的に平坦なサウンドになってしまっています。クラシック系などの楽器の多い楽曲を聴いても、奥行きがないので各楽器の距離感がつかみにくくなってしまうでしょう。
総評 :
極太でド派手な低域を土台に、全体的に音のつながりが自然なサウンドに仕上がっております。低域の質および量感は好みの分かれるところでしょう。音源的にはロック系のサウンドがよく合いそうです。一方やはり気になるところは音場の狭さでしょうか。結構狭く平坦であるため、合わない楽曲にはとことん合わないでしょう。
Good
- ド迫力な低域
- 各帯域の音のつながりが自然
- ロック系にあう
Bad
- 音場が狭い
- 低域が強く、緩めの音なので好みが分かれる
VEGA 2020におすすめのアニソン
この項目では、筆者がこのイヤホンに合うと感じたアニソンを紹介します。
VEGA 2020のまとめ
このような人におすすめ
- 低音大好きな方
- ロック・EDMがお好きな方
今回はCampfire Audioより「VEGA 2020」をレビューしました。
なんといっても純白のセラミック筐体が美しく。外見だけで購買意欲がわいてきてしまいそうです。
サウンドの特徴は、初代VEGAと同じくパワフルな低域を鳴らす方向性。高域と低域どちらも初代と比べて角が丸くなった印象でした。
好みの分かれるイヤホンという感想ですが、とても面白い製品ですね。