こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。
今回はColorfly C4 Proを紹介させていただきます。C4は2010年に発売されました。これらの年代はHiFiMAN HM801などが発売されていた時期であり、Astell&Kern AK100が発売される数年前、高級ハイレゾDAP黎明期に開発されたモデルです。
実は筆者が初めて購入したハイレゾDAPであり非常に思い入れがあります。現在は中古でしか購入できませんがレビューさせていただきます。
特徴
- 現在でも引けを取らない高解像度なサウンド
- インターフェースが豊富でアップサンプラーとして使用可能
- 他にない唯一無二な本体デザイン
C4のスペック
SPEC | Colorfly C4 |
---|---|
DAC | CS4398 |
ディスプレイ | 2.4インチ OLED 320×240 |
対応フォーマット | MP3, WAV, APL, FLAC |
出力系統 | 6.3mm 標準プラグ 3.5mm ミニプラグ S/PDIF |
内蔵ストレージ | 32GB |
拡張性 | microSD |
インターフェース | miniUSB |
サイズ | 124×72×20 mm |
重量 | 259g |
連続再生時間 | 最大8時間 |
DACチップはシーラスロジック製の「CS4398」を使用しています。
アンプ部はDAPには珍しいA級アンプが組み込まれているようです。使用しているとほんのり暖かくなります。
そのほかの特徴はジッターを5ピコに抑えたジッターキルテクノロジーやアップサンプリング機能、300Ωヘッドホンも駆動可能なハイパワーを売りにしているようです。
また、だいぶ古い機種なので、Bluetoothやネットワーク接続機能などはもちろん備わっていないです。
純粋な音楽再生機といったところ。
C4の本体レビュー
それでは本体をチェックしていきましょう。
ディスプレイは2.4インチ。経年劣化した真鍮っぽいパネルと大きなボリュームスライダーがとても個性的です。
とてつもなくアナログな見た目かつスチームパンク感があり一目ぼれしました。
側面と背面はウォールナット材を使用しています。本体はめちゃめちゃデカいのですが気を使っているためか温かみがあり手になじみます。
ちなみに背面のロゴの部分は職人の手彫りらしいです。すごすぎる。
ディスプレイ下に十字キー(左上メニュー、右下戻る、中央決定)、イコライザ変更キー、アップサンプリングキー、そして右側にボリュームスライダーがあります。
ボリュームスライダーはオーディオ用の高級部品を使用しているようです。
本体下部には入出力インターフェース類が集まっています。
左から6.3mm 標準プラグ、3.5mmミニプラグ、S/PDIF IN/OUT端子 ,miniUSBポート、ミニプラグ上のスリットがmicroSDカードスロットとなっています。
今では珍しい標準プラグの端子がついており、ヘッドホン駆動もお手の物と主張しているよう。
電源を入れると、内蔵ストレージとSDカードのディレクトリが表示されます。
そう、このDAPはタグ管理などはできません。すべてフォルダ管理で行われます。
フォルダ管理はあまりにも使い勝手が悪く、アルバム数が増えれば増えるほど扱いづらくなるので、筆者は内蔵ストレージ直下に「アイカツ!」楽曲をそのまま入れアイカツ専用DAPにしています。
再生画面はこのような感じ。アナログのメーターと楽曲の情報が出力されます。
C4にはグラフィックイコライザ機能はありませんが、プリセットされたイコライザに設定することができます。
十字キー下の「♬」マークを押すことでNormal → Bass → Classical → Rock → Pop → Jazzに切り替わります。
さらに♬マーク下の「SRC」ボタンを押すことで再生楽曲のサンプリングレートを変換することができます。
ボタンを押すことで(BIT/kHz) 16/44.1 → 24/88.2 → 24/96 → 24/176.4 → 24/192とサンプリングレートが切り替わり、 最大24bit/192KHz までアップサンプリング可能です。
サンプリングレートの状態は再生画面にて確認できます。
全体的にユーザーインターフェースの使い勝手は良くないです。
使用する際は割り切った方がいいでしょう。
C4の音質レビュー
続いて音質レビューに入ります。
使用イヤホンは筆者がメインに使っている「Campfire Audio VEGA」「JH Audio TriFi」となります。
サウンド傾向
C4のサウンドは結構なじゃじゃ馬です。音の傾向はフラットよりでクリアかつ解像度は高いです。ジッターキルテクノロジーのおかげか非常にノイズ感は感じないです。
とにかく高域がハイパワーで鳴ります。VEGAのような硬めのサウンドのイヤホンとは相性が悪くキンキンに高域が刺さってしまうようになります。
また、低域も力強く深く沈み込んだ音を鳴らしてくれます。
総じてハイパワーなサウンドといったところでしょうか。VEGAとの相性は悪いのですが、私の手持ちですとTriFiとの相性はバツグン。非常にアナログライクでウォームなサウンドを鳴らしてくれて実際に生音を聴いているような感覚になります。
現代でも通用するとてもいいサウンドだと思います。
気になる点としては、曲間の移り変わりで、サンプリングレートの異なる楽曲になった際、頭にポップノイズが入ってしまうことでしょうか。結構大きめの音なのでびっくりします。
またビットレートの高いハイレゾ音源は再生不可能でした。
C4のまとめ
良い点
- 音質だけなら今でも通用するサウンド
- アップサンプリング機能搭載で外部オーディオ機器とのインターフェースにも最適
- 唯一無二のデザイン
悪い点
- ユーザーインターフェースが絶望的に悪い
- 楽曲間にポップノイズが入る
- 高いビットレートのハイレゾ音源は再生することができない
今回はColorfly C4をレビューさせていただきました。
過去の製品ということもあり、使い勝手は非常に悪いですがサウンドだけ見れば現在でも引けを取らないとてもいい音を鳴らしてくれます。
また、ウォールナットを使用した筐体は唯一無二のデザインでとても所有欲を感じさせてくれます。
今なら中古で結構安く購入することができるので興味のある方はぜひ検討してみてください。