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【レビュー】Shanling M6 Ver.21 | コスパ最高!元気なサウンドでDAP入門におすすめ

2022-04-04

おすすめ度 :

こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。

最近DAPの買い替えを検討しております。というのも愛用しているAK380のバッテリー持ちが悪くなってきておりまして…そろそろ寿命かなと

そんな中、「Shanling M6 Ver.21」というDAPを借りることが出来たので、買い替え候補になるのかどうかレビューしていきたいと思います。

Shanling

M6 Ver.21

  • ウォームで元気なサウンド
  • DACチップ『ES9038Q2M』をデュアル搭載
  • Android搭載 安定の操作性
  • 高級機に引けを取らない音質

この「M6 Ver.21」はShanlingの中でも中堅モデルとなります。最近までノーマルの「M6」というモデルがありましたが、Ver.21ではDACチップがAKM社からESS社に変更されています。DACチップの変更に当たり、周辺回路も再調整しているそうで、見た目は同じでも心臓部は変わっている、そのようなモデルです。

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スペック

SPECM6 Ver.21
サイズ [mm]133.5 × 71 × 17.5
重量 [g]233
ディスプレイ4.7 inch HD
OSAndroid 7.1
DACチップES9038Q2M x2
対応フォーマットDSF / DFF / DXD / APE / FLAC
WAV / AIFF / AIF / DTS / MP3
WMA / AAC / OGG / ALAC / MP2
M4A / AC3 / M3U / M3U8 / OPUS
ISO(DTSのものは非対応)
対応音声形式最大 768 kHz/32bit までのPCM
最大 22.4MHz までのDSD(ネイティブ再生)
ゲイン設定3段階
内蔵ストレージ32GB
拡張性microSD (2TBまで対応可能)
バッテリー容量4000mAh
最大連続再生時間11時間(シングルエンド)
8時間(バランス)
Wi-Fi 周波数帯2.4GHZ / 5GHz
Bluetooth バージョンVer4.2
対応コーデック送受信:LDAC / SBC
送信:LHDC / aptX HD / aptX
周波数特性20 - 40,000 Hz
THD+N0.0005% (シングルエンド)
0.0006% (バランス)
クロストーク76dB @ 32Ω (シングルエンド)
111dB @ 32Ω (バランス)
ダイナミックレンジ123dB (シングルエンド)
126dB (バランス)
S/N 比124dB (シングルエンド)
127dB (バランス)
フロアノイズ>116dB (1.5uV) (シングルエンド)
>114dB (1.9uV) (バランス)
出力インピーダンス<0.3Ω (シングルエンド)
<0.6Ω (バランス)
出力レベル12mW @ 32Ω (Low Gain)
48mW @ 32Ω (Medium Gain) (シングルエンド)
190mW @ 32Ω (High Gain)

36mW @ 32Ω (Low Gain)
143mW @ 32Ω (Medium Gain) (バランス)
570mW @ 32Ω (High Gain)

スペック表での特徴はDACチップにESS社の「ES9038Q2M」を2基搭載していることでしょう。ハイエンドDAPにも使用されているチップなので低価格帯の製品といっても音作りには力を抜いていない印象です。

そのほか、OSにAndroidを搭載していたり、WiFI対応など最近のDAPのトレンドは一通り入っている印象。

パッケージ&付属品

パッケージ

パッケージはシボ加工されていたりと高級感がありますが最近のDAPでは標準的な内容かと。

付属品

付属品

  • USBケーブル
  • 液晶保護フィルム
  • クイックスタートガイド
  • 製品保証書

付属品も必要十分といった内容です。余計なものつけられて価格をあげられてしまっても困るので十分これで満足ですね。

付属のUSBケーブルはA to Cです。ケーブルのみで充電用のアダプターはついてこないので注意が必要です。

本体レビュー

外観をチェックしていきましょう。

ボディ筐体は金属製なのでしっかりしています。

ディスプレイは最近流行りのふちがラウンドしているもの。サイズは4.7インチなので大きすぎずちょうどいいです。

背面はガラス製なので全体的な構成はスマホチックですね。

メーカーロゴとハイレゾマークが印刷されていてシンプルです。

(個人的に最近のDAPはハイレゾマークを印字しがちですが正気かと ダサすぎないか?)

右側面には電源ボタン兼ボリュームノブが搭載。押し込むことで電源および画面ON/OFFが、回転させることでボリュームの調整が可能です。

ややボリュームノブが軽すぎるところが使用してみて感じた残念ポイントでした。ポケットやバッグにM6をしまう際にノブが回転してしまい、音量が変わってしまいストレスでしたね。

反対側には戻し・再生/停止・送りの3つのボタンがあります。

その下にはmicroSDカードスロットを装備。最大2TBまで対応しているのでストレージ不足で困ることはないでしょう。

下部にはインターフェース類がまとまっています。

左から USB Type-Cポート・3.5mmシングル出力・2.5mmバランス出力・4.4mmバランス出力となっております。

最近のDAPのバランス出力は4.4mmが主流になってきていますが、2.5mmmも合わせて搭載してくれているのはうれしいですね。

電源を入れるとこのような感じ。

ディスプレイ上部にやや白ムラが発生していたのが気になりましたが、DAP製品なので目をつぶりましょう。

使用感

全体

全体の使用感はOSがAndroidということもあり、使いやすいです。

しかしながら、SoCが「Snapdragon 430」ということもあり動作はもっさりしていますね。スマホと同等を想像している方にはストレスを感じるかもしれません。

純正アプリ

M6にはShanling純正のミュージックプレイヤーアプリがインストールされています。

そちらの使用感をレビューしていきましょう。

アルバムやアーティストごとに楽曲をサーチ可能です。ここら辺は普通ですね。

アルバム一覧ではアルバムのタイル表示や縦一列表示など自分好みにカスタマイズ可能です。

ところどころアルバムの並びがアルファベット順になっていないところがあり気になりました… 中華DAPはこういうところが少し作りが甘いんですよね。

再生画面はコチラ。アルバムアートはもちろんのこと楽曲フォーマットやビットレートなど詳細情報も表示されておりいいと思います。

ちなみにアナログメータ表示に変更することもできます。

イコライザ機能も充実。

31Hz ~ 16kHzまでの10バンドを0.5dB刻みで±12dBまで調整可能です。

その他アプリケーション

Android OSなのでその他のアプリケーションもインストール可能です。

中国製なので「google Playストア」からではなく「APKPure」という専用アプリからアプリをダウンロードします。

  • Youtube

Google Play開発者サービスの利用が必要とのことでエラー。エラーの後、音が出なくなるなど全体的に挙動がおかしくなりました。

ちなみにGoogle Play開発者サービスを導入しようとしましたが、インストール後すべての挙動がおかしくなり、アプリケーションダウンロードできなくなったりしました。

Spotifyなどサブスク系のアプリを導入しようとしましたが断念。

手持ちの楽曲再生専用機と割り切った方がいいです。

音質レビュー

つづいて音質レビューに入りましょう。

使用イヤホンは「Campfire audio VEGA 2020」です。

流石ESS社の「ES9038Q2M」を2基搭載していることもあり、音の分離感や解像度はピカイチにいいです。

ESS社のDACチップはややシャープよりで原音忠実に鳴らす印象なのですが、この「M6」はウォームよりでやや低域がボリューミーな元気なサウンドに仕上がっていました。アンプ部の影響が大きいのでしょうか。

ともあれ、元気なサウンドは大好きなので音に関しては不満なところは感じられませんでした

10万円以下のほぼほぼエントリー機のような立ち位置でこの音質は非常にコスパがいいですね。感動しました。

続いてリケーブルして4.4mmのバランス接続にて試聴いたしました。

シングル出力と比較して、音の密度が一段階上がった印象です。すべての帯域の輪郭がハッキリしてより濃密なサウンドに仕上がっています。

一方、左右の分離感も増しているため窮屈感はなく聴き疲れしないサウンドになっています。

試聴する際は断然バランス接続をおすすめします。

まとめ

GOOD

  • 音の解像感・分離感は良い
  • 出力ポートが一通りそろっておりどのイヤホンでも対応可能
  • Android OS搭載なので使用感はわかりやすい

BAD

  • 動作がもっさりしている
  • 外部アプリケーションの挙動が不安定
  • ボリュームノブが軽すぎて誤作動してしまう

今回は「Shanling M6 Ver.21」をレビューしました。

音質に関しては、ESSのDACチップを2基搭載していることもあり、高解像度で分離感もありいいです。ハッキリと明るいですがややウォームなサウンドでした。

サウンド面では非常に大満足、10万円以下で買えるとは思えないほどいい音質だなと感じました。

問題なのは音質以外のところですね。動作がもっさりしているところや外部アプリケーションの挙動が怪しいところはまだ目をつぶれます。筆者が一番不満に感じたところはボリュームノブの軽さですね。軽く触れてしまっただけで回ってしまうノブは使っていて非常にストレスを感じました。

総評として、サウンドはとてもよく値段以上のものですが、その他の作りこみが甘いというという結論です。

筆者のDAP探しの旅はまだ続きます…

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  • この記事を書いた人

なんこう

アイカツ楽曲をいい音で聴くためにオーディオ機器を収集している者です。
本業はメーカーで回路設計をしています。
ポータブルオーディオ系のレビュー・情報を中心に発信していきます。
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