評価 :
こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。
今回は群馬県に構えるレコーディングスタジオ「TAGO STUDIO」から発売されているT3-02をレビューします。
『T3-02』の公式サイトはコチラ
TAGO STUDIO
T3-02
-
- 高域
- 4
-
- ウッド感
- 5
-
- 音場
- 4.5
-
- 低域
- 4
-
- 中域
- 4
- 原音に忠実なナチュラルサウンド
- 横に広い音場
- ASMR・ウィスパーボイスに最適
「TAGO STUDIO」といえば、我々プロデューサーにはご存じの方が多いと思います。アイドルマスターシンデレラガールズの楽曲制作現場で使用されているヘッドホン「T3-01」を販売している会社です。最近ではデレマスとのコラボモデルも発売してましたね。
今回レビューする「T3-02」は持ち運べる究極のナチュラルサウンドを目指して設計されたTAGO STUDIO初のイヤホンモデルとなります。
T3-02のスペック
SPEC | T3-02 |
---|---|
形状 | カナル型 |
ドライバ | ダイナミック型 |
ドライバ構成 | 10mmダイナミック ×1 |
周波数特性 | 20 - 20,000Hz |
入力感度 | 200mW |
インピーダンス | 32Ω |
リケーブル対応 | 〇 |
イヤホン端子 | MMCX |
プラグ形状 | 3.5mm ステレオミニプラグ |
ダイナミックドライバ1発のシンプルな構成となっています。筆者はダイナミック大好きおじさんなので好感度大です。
このイヤホンはハウジングの構造が特徴的で、一般的なレコーディングスタジオやコンサートホールで使用されている『BOX-IN-BOX構造』と呼ばれる建築構造をイヤホンに応用したものを採用しているそうです。
『BOX-IN-BOX構造』とは部屋の中にもう一つ浮かした部屋を作ることによって高い防音性能を実現するという構造。この構造のようにT3-02ではイヤホンのハウジングの中にもう一つのハウジングを設けて遮音性能を引き上げているとのこと。
T3-02の付属品
付属品
- シリコンイヤーチップ SpinFit (S/M/L 各1ペア)
- キャリングケース
- 取扱説明書
- 保証書
付属品はいたって普通。イヤホンとして必要十分です。
イヤーチップにSpinFitが付属しているのがとても素晴らしいです。イヤホン本体が素晴らしくても付属イヤーチップが低品質ですと結局買いなおす必要があるので、最初からある程度の品質のものが付属しているのはうれしいです。
T3-02の本体レビュー
本体
イヤホン本体のレビューに入りましょう。
フェイスプレートには無垢の楓木材を使用しており非常に美しいです。個人的には木材大好きなのでデザインに関しては満点ですね。
ステム部分は金属製、そのほかは樹脂製に分かれています。金属パーツを使用しているためか、本体の重量は重くズッシリしています。
音導管出口は金属メッシュで塞がれており耳垢等の混入を防いでくれます。
ステムの長さ太さは標準的ですね。イヤーピース選びには困らないと思います。
コネクタはMMCXです。強度を上げるためかコネクタ部分は奥まっており、市販のMMCXケーブルは使用できなさそうです。
続いてケーブル部。標準的なMMCX-3.5mmケーブルですね。柔らかくしなやかで取り回しやすいです。
MMCXコネクタですが、イヤホンの筐体のくぼみと合うようにでっぱりがあります。ここでしっかり固定されるので強度は安心でしょう。
LRの刻印はないのですが、写真上の「ー」が浮き出ている方がLのようです。ここは非常にわかりづらい。
ケーブル、イヤーピースをセットしたのがコチラ、製品のクオリティは満足です。
装着感
装着感は最悪の部類でした。ステムが短いため耳の奥まで入らない+筐体が大きく重いため安定せずポロポロ落ちてしまいましたね。
コンプライなどのウレタン系イヤーピースで無理やり固定するしかなさそうです…
T3-02の音質レビュー
それでは音質を確認していきましょう。
DAPはAK380 Copperです。
TAGO STUDIO
T3-02
総評 :
-
- 高域
- 4
-
- ウッド感
- 5
-
- 音場
- 4.5
-
- 低域
- 4
-
- 中域
- 4
高域 :
非常に風通しのよく解放された音を鳴らします。音の鋭さはやや柔らかく優しい印象です。音に艶感があるのも印象的でとても気持ちよくリスニングできます。
中域 :
中域はやや量感があります。また、ウォームな質感で優しく自然です。ボーカルのブレスなども細かく表現できており、非常に完成度は高いです。
低域 :
低域も鋭さの少ない、やや柔らかな温かみのある音です。音の深さはあまり深いところからなっておらず、量感も少なめなので、低域好きの方にはやや物足りなく感じるでしょう。
音場 :
音場はかなり広いです。横と奥行きに広がっている感じで、縦方向にはあまりないので、コンサートホールで聴いているかのような感覚になります。音全体に包み込まれるような感覚なのでリスニングしていてとても気持ちがいいです。
総評 :
全体的にクリアで解放感があり見通しのいい音を鳴らしてくれます。音に関して派手さはありませんが、きっちりと音源を鳴らしてくれている印象です。イヤホンを通ることでの味付けが少なめなので、楽曲の素の音の良さや録音環境が如実に表れます。そのため、ASMRなどの音源は非常に面白く、リアルに鳴りすぎて変な笑いが出ました。
Good
- とにかく音場が広い
- クセのないナチュラルサウンド
- ウィスパーボイスやASMRにおすすめ
Bad
- 悪く言えば特徴のないつまらない音
- 遮音性が悪い
- 楽曲の素を出すので録音の悪いものを聴くと地獄
T3-02におすすめのアニソン
この項目では、筆者がこのイヤホンに合うと感じたアニソンを紹介します。
T3-02のまとめ
このような人におすすめ
- 音の味付けが少ないナチュラルサウンドイヤホンをお探しの方
- オーケストラなどのコンサートホールで録音された音源を好む方
- ASMR音源で気持ちよくなりたい方
今回はTAGO STUDIO T3-02をレビューしました。
個人的には木製製品が大好きなので、この製品の楓のフェイスプレートは好みドンピシャでした。
音の傾向は、音場が広く音源の素を出してくれるナチュラルサウンドであるため、嫌味等が少なくとても気持ちよくリスニングすることができました。
プロデューサーの方にもなじみの深い「TAGO STUDIO」のイヤホン、とてもおすすめの商品です。