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【レビュー】FAudio Dark Sky | 厨二ネームとは裏腹の優しく落ち着いたサウンド

FAudio Dark Sky

おすすめ度 :

こんにちは。なんこう(@nankochu_)です。

今回は中華イヤホンメーカーである「FAudio」よりフラグシップモデルである『Dark Sky』のレビューをします。

『Dark Sky』は同社のフラグシップであり2017年に発売された『Major』を超えるサウンドを目指して設計されたイヤホンです。個人的に1DDイヤホンは大好きなので、どのようなサウンドになっているか楽しみなモデルでもありました。

FAudio

Dark Sky

Dark Sky 画像
  • 高域
    3
  • ネーミング
    5
  • 音場
    3.5
  • 低域
    4
  • 中域
    3.5

音の輪郭が丸くマイルドなサウンド

厚みのある豊かな低域

クラシックとの相性はバツグン

Dark Skyのスペック

SPECDark Sky
形状カナル型
ドライバダイナミック型
ドライバ構成ダイナミック ×1
周波数特性15 - 38,000Hz
入力感度114dB
インピーダンス24Ω
リケーブル対応
イヤホン端子2pin
プラグ形状2.5mm 4極

Dark SkyはFAudio社が新開発したダイナミックドライバ1基のフラグシップイヤホンになります。近年各メーカのフラグシップモデルはダイナミックドライバとバランスド・アーマチュアドライバの2つを組み込んだハイブリッド型が多いですが、ダイナミック1基とのことで自社製ドライバの自信の表れが出ていると感じます。

Dark Skyのパッケージ&付属品

パッケージ

『Dark Sky』のパッケージを確認します。

真っ黒の箱に銀の箔押しがシックでかっこいいです。フラグシップモデルということもあり高級感がありますね。

Dark Sky パッケージ1

箱を開けるとこのようにイヤホンやアクセサリが収納されています。

Dark Sky パッケージ2

付属品

Dark Sky 付属品

付属品

  • S.S.S. Earphone Cable
  • キャリングケース
  • FA Premium+ EarTips (FA Vocal+(S/M /L),FA Instrument+(S/M /L),FA Foam x 1)
  • クリーニングツール
  • 2.5mm to 3.5mm 変換コネクター
  • 2.5mm to 4.4mm 変換コネクター
  • 保証書(1 年間)

『Dark Sky』には「S.S.S.」という名称のケーブルが付属しています。導体には銀合金、純銀、金メッキ銀合金の三種類を使用しているそうです。

筐体のカラーに合わせたネイビーカラーとなっており、とてもかっこいいです。個人的にイヤホンはケーブルも含めたデザインが完成系だと思っているので一体感があるのはとてもいいですね。

コネクタはイヤホン側が2pin、プレイヤー側が2.5mm 4極バランスになっています。3.5mm, 4.4mmへの変換コネクタも付属していますのでどのような製品にも対応できますね。

Dark Sky ケーブル

(とは言っても、元が2.5mmなのでちょっと耐久性に不安がありますね… 4.4mmベースで2.5mm, 3.5mmの変換コネクタの方が嬉しかったかも)

Dark Sky 変換プラグ

最近のイヤホンではお馴染みのキャリングケースも付属しております。特に特徴もなく可も無く不可も無くといった印象。付いてないよりはいいかなと思います。

Dark Skyの本体レビュー

本体

ボディ本体のレビューになります。ボディカラーはネイビー。材質は代理店サイトによると「スーパーカーグレードの超軽量アルミニウム」とのこと。「スーパーカーグレードの超軽量アルミニウム」とは一体…

ちなみに確かに結構軽いです。さすが、「スーパーカーグレードの超軽量アルミニウム」

注意点は塗装が剥げやすい事! 普通に使用していてもフェイスプレートの縁部分が剥げてきます。気になる方は、専用のシリコンカバーの使用をお勧めします。

Dark Sky 本体1

ノズルはステンレススティール製です。傾斜がつけられているので、耳への収まりがいいですね。

太さも標準的なので、お好きなイヤーピースを取り付けることが可能です。

装着感

本体が軽量なことと、ノズルが斜めに取り付けられていることもあり、装着感はなかなかいいです。ただし、標準ケーブルの2pinコネクタ部のハウジングがやや長いため、筆者にはシェア掛けがし辛かった印象。ケーブルでの固定が不安定でしたので、イヤーピースでしっかり固定する必要がありました。

Dark Skyの音質レビュー

続いて音質レビューに入りましょう。

Dark Sky と DAP

DAPはHiFi MAN HM901R直刺しとなります。

FAudio

Dark Sky

Dark Sky

  総評 :

  • 高域
    3
  • ネーミング
    5
  • 音場
    3.5
  • 低域
    4
  • 中域
    3.5

総評 :

『Dark Sky』は全体的に非常にマイルドなサウンドです。音の立ち上がりがゆったりしていて耳あたりがとてもいいです。クラシックやビッグバンドなど生の楽器の音に非常に相性がいいと感じます。一方、EDM系などの電子音との相性は悪いと感じました。キビキビとした音は苦手そうです。

さすが、1DDといったところで各帯域の音のつながりが非常にいいです。中域をベースに低域や高域を拡張したような感じでとても自然な音です。

一方、1DDだけであるためか、他メーカの多ドライバのハイエンドモデルのような高域の伸びはイマイチに感じました。この点が改善されれば他にはない面白いイヤホンになりそうです。

総括として、フラグシップとして目指す音の方向性は見えてきましたが、まだ他メーカーと比較して一歩劣っている印象でした。しかしながら、他にはない音の質感であるため、弱点を改善できればポジションを確立できそうな可能性を秘めてると感じました。

高域 :

高域は刺さりの少ないゆったりとしたサウンドです。耳ざわりはとてもいいのですが、ゆったりし過ぎているといっても過言ではない感じです。高域の音が苦手な筆者にとってもさすがに刺激が少なすぎる印象でした。金物のギラギラ感などがかなり消されており独特な音になっています。

伸び感もイマイチ。上までしっかり出ている印象はないです。

中域 :

中域も他の帯域と同じくまったりゆったりとしたサウンドです。ただし質感はかなり上質でとても滑らかです。女性ボーカルの歌物系の曲にとてもマッチします。

音の厚みもしっかり出ており、低域に埋もれることもありません。

低域 :

ふくよかで厚みのある低域です。個人的にこのイヤホンで一番特徴的な帯域だと感じております。音は丸く荒々しさはない深く沈む音を奏でてくれます。音の輪郭に角が立っていないため、ウッドベースのような音と相性がいいです。一方スラップなど音数が多い音との相性は悪いですね。やや、音がぼやけている印象もありますが、こちらは好みの範囲でしょう。

音場 :

音場はやや広めです。マイルドな音の印象もあってか、広大な草原を想起させるようなイメージです。

Good

  • ゆったりとしたマイルドな音
  • クラシックとの相性は◎

Bad

  • 音の輪郭がぼやけている
  • 高域の上の方まで出ていない
  • EDM系や電子音との相性は×

Dark Skyのまとめ

このような人におすすめ

  • クラシックをよく聴く方
  • 低域大好きな方

今回は、「FAudio」よりフラグシップモデルである『Dark Sky』のレビューをしました。

個人的に筆者の好みになるイヤホンは1DDのイヤホンが多いため、本機『Dark Sky』にも期待をしておりました。一聴して今まで聴いてきたことのないサウンドに新鮮味を感じました。一方、高域の伸びなどフラグシップとしては詰めの甘いところがあるとも思います。しかしながら、これらを改善できればかなりのポテンシャルを持っていると実感しています。

「FAudio」の今後の製品が楽しみになる製品でした。

  • この記事を書いた人

なんこう

アイカツ楽曲をいい音で聴くためにオーディオ機器を収集している者です。
本業はメーカーで回路設計をしています。
ポータブルオーディオ系のレビュー・情報を中心に発信していきます。
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